中核市サミット静岡宣言

公開日 1997年10月20日

趣 旨

 
ここに集う中核市17市は、これまで府県から移譲された事務権限の円滑な執行はもとより、中核市のメリット を最大限に生かした行政運営に積極的に取り組んでまいりました。今後、更に個性豊かで活力に満ちた魅力ある都市づくりを自主・自立的に進めるためには、市 町村優先の原則に立ち、市町村の規模に応じた権限移譲が必要であります。

特に地方分権の具体的方策として誕生した中核市 には、先導的に権限移譲がなされ、政令指定都市なみの権限が必要であります。同時に、事務権限と一体をなす税財源の充実確保も図られるべきであります。国 においては、地方分権推進委員会の勧告を受けて、地方分権推進計画を策定し、その具体化に着手することになります。

中核市としては、地方自治の着実な進展 を図り、分権型社会の一刻も早い実現のためにも、地方分権推進計画をはじめとした地方推進推進に係る諸施策が、確実かつ早期に実行されることを強く熱望す るものであります。地方分権による地方の自主・自立性と個性の尊重を目指し、地方自治の視点による熱き変革がいま始まろうとしています。

中核市は、地方自治法施行50周年のこの記念すべき年に当たり、分権時代の旗手として、この変革の先導に立ち、地方自治新時代を切り拓くことを国民各界各層に強くアピールするとともに、次の諸施策を積極果敢に推進することを宣言します。

 

1. 高齢者ひとりひとりが生きがいをもちながら、安心して暮らせるような高齢者福祉対策を地域社会と分担・連携しながら、地域の実情に即し、総合的に推進します。

 

2. 子供を安心して生み育てることのできる社会の創出を目指し、保育施策の充実・強化など少子化対策を推進します。

 

3. 中枢拠点都市として高次都市機能の集積を図るため、市街地再開発事業の推進や総合交通体系の整備を促進し、機能的で災害に強い安全な都市づくりを推進します。

 

4. 潤いと安らぎを実感できる都市景観の創出に努めるなど、歴史、文化、環境などに配慮した個性的かつ快適な都市づくりを推進します。

 

5. 行財政改革を進め、時代に即応した簡素にして効率的な組織や人材育成などの行政体制を整備・確立するとともに地域のリーダーとして広域行政を推進します。

 

6. 住民自治の視点に立ち、情報公開の推進と行政手続の透明化を図るなど、住民参加型行政を展開し、自主・自立的な都市行政を推進します。

 

 

平成9年10月20日「中核市サミット'97 in 静岡」参加中核市17市市長一同